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- 代表 小田勝則ものづくりへの想い
高校卒業後は、板前の道に
父は左官屋で、寡黙で酒好きの九州人でした。
私はそんな父の姿を見て、憧れの念を抱いていました。
高校を卒業する前のこと。
教員を目指していた私は、鉄棒から落下して入院することに。やっと食事がとれるようになり、最初に食べたおかゆがおいしくて…。「おいしさは、人に感動を与えられる」ということに気づいたのです。
そうした想いから、卒業後は教員ではなく板前の道に進みました。
先輩の仕事を見ながら「出汁のとり方」などを覚え、叱られながらもなんとか半人前くらいになった頃のことです。
縁あって、京都の和小物を企画・販売する会社に入社することになりました。
まったく違う“ものづくり”を一から勉強していく中で、京都と東京の地域性による違いに気づき、『東京から「MADE IN 東京」「MADE IN お江戸」を発信していきたい』と考え、昭和63年に独立することになったのです。
板前の修業が、和雑貨づくりに生きている
板前として働いていた頃、「大根で10種類、卵で10種類のメニューを考えろ」「見て“おいしい”食べて“うまい”料理を考えろ」とよくいわれたものです。
和雑貨づくりにおいても同じことがいえます。
「1枚の同じ布から10種類の商品を作り、頭からつま先までコーディネートしろ」「見てかわいい、使って楽しい、着てうれしいものを考えろ」などと、職人たちに対してよくいっています。
また、料理の盛り付けは、店舗のディスプレイと同じです。
現在、板前の修業が和雑貨づくりに生きていることを実感しています。高校卒業後、「人に感動を与えたい」と考え、職人の道を選びましたが、その想いは今も変わりません。
「生涯、人に感動を与えられる職人でありたい」という想いで、日々ものづくりに精進しております。